2014年5月4日日曜日

テレビの投資情報番組でカリスマ専門家がチャートを指差す。「上昇を続けて高値圏にあった株価は25日移動平均線を割ると同時に急落しました。株を持っていた人は二週間前この線と交差した時点で利益確定すべきだったのです。現在も株を保有してるなら勉強不足かもしれませんね」説得力抜群の解説に会場は拍手喝采です。

ここで、女子アナウンサーが投資家からの質問を読み上げました。「下落した株価は75日移動平均線に達した後もみあい、下げ止まってるように見えます。これから上昇に転じると予想して株を買うべきですか? それとも、更に下の200日移動平均線まで落ちると考えて持ち株を売るべきでしょうか?」

しばし沈黙の後、カリスマ専門家は答えました。「FRB議長や日銀総裁と同じように、私の発言は相場の流れに影響を与えてしまう恐れがあります。そのため、確実な予測ができていても今お話することはできないのです。しかしご安心ください。このチャート分析と正しい判断方法は、来週の番組で詳しく解説すると約束いたしましょう」

良く言えばメンタリスト。
悪く言えばペテン師。